こんにちは。
心理カウンセラーの玉川です。

 

今回は、

見知らぬ人とであれば、気兼ねなく話せるのに、

仲良くなってしまうと、すごくコミュニケーションがしにくくなる。

というご相談についてです。

 

 

「赤の他人」より「顔見知り」のほうが話しにくい

今まで交流のなかった相手と仲良くしたいなというときは、

あいさつや、雑談ができるような「顔見知り」の関係になることを、最初に目指します。

「赤の他人」から「顔見知り」→「知人」「友だち」と、

少しずつ距離を近づけることで、仲が深まっていき、より深い話や、濃い付き合いができるようになっていきます。

 

ただ、ときに、

「赤の他人」から「顔見知り」になった途端に、

相手に何かされたわけでもないのに、

相手とうまくコミュニケーションできなくなるという場合があります。

その理由や対処方法には、個人差がありますが、このパターンのご相談のときは、以下の2つの理由が出てくることが多いです。

 

理由1. 相手と距離があるほうが安心できる

「赤の他人」と「顔見知り」の差は、自分と相手との心理的な距離感です。

「赤の他人」より「顔見知り」の人のほうが、お互いの情報を知っていて、心理的な距離が近くなっています。

 

距離が近くなるということは、良くも悪くも、お互いに影響を与えやすくなるという側面があります。

他人との距離が近いことを「安心」と感じる人もいますが、一方でそれを「怖い」と感じる人もいます。

 

パーソナルスペースという言葉もありますが、

人間は誰にでも、自分にとって心地のいい「相手との距離感」というものがあります。

自分にとって「心地のいい距離」よりも、相手が遠ければ、なんとなくさびしい感じがしますが、

一方で、相手が近すぎると、圧迫感や苦しさ、不安を感じたりします。

 

「赤の他人」のほうがスムーズに会話できる人は、他人との距離があるほうが、安心して動けるタイプの方に多いです。

 

ご相談にこられる方がこのタイプの場合は、まずご自身で「そういうタイプなんだから、しょうがない」と受け入れることが先になるかなと思っています。

仲良くなろうと思って、せっかく距離をつめたのに、相手とギクシャクしてしまうことを、

「相手に悪いな」とか「申し訳ないな」と感じていることも多いのですが、

今の自分がそう反応してしまうのは、無意識レベルのものなので、コントロールできなくてもしかたないと、私は思っています。

なので、そうしてしまう自分を責めなくてもいいです。

 

「今の自分はそう反応してしまう」と受け入れた上で、

それでも相手と仲良くなりたいというご要望であれば、

相手との距離を縮めつつ、安心してスムーズな会話ができるようなメンタルづくりをご提案しますが、

このあたりは時間がかかるものなので、あせらず、ゆっくり取り組んでいきます。

 

理由2. 沈黙が怖い

「赤の他人」から「顔見知り」になると、基本的には会話が増えます。

それまでは天気やニュースなど、ちょっとしたことで会話が成り立っていましたが、会話が増えると、毎回同じ話題というわけにもいかなくなっていきます。

すると、だんだん話のネタのストックが無くなり、何を話せばいいかわからなくなってしまうことがあります。

 

何も話すことがなければ、無理して会話をしなくてもいいのですが、

この「何も話さない」状況(=沈黙)を「怖い」と感じるタイプの方がいらっしゃいます。

 

「赤の他人」であれば、話題がつきて『沈黙』の気配が出てきても、「じゃあ、私はこれで」とその場を去ることで自然と『沈黙』を避けることができました。

でも「顔見知り」が相手となると、毎回、そそくさと去るわけにいかなくり、コミュニケーションがギクシャクしはじめます。

 

このタイプの方がご相談にこられた場合は、

基本的には「『沈黙』は怖いものではない」ということを体で理解し、

相手との会話が無い状態でも、平常心でいられるようなメンタルづくりを取り組んでいきます。

 

意外と『沈黙』を怖いと感じる方は、たくさんいらっしゃいます。

 

特に相手の気持ちを考えることがクセになっている方は、

 

「この人、今、どう思っているんだろう」

「私、変なことしてないかな。失礼なことしてないかな」

「嫌われたらイヤだな。困るな」

「ここでだまっているなんて、気の利かないやつとか思われないかな」

 

と、たくさんの言葉が、頭の中をかけめぐっていて、

『沈黙』による静かなリラックスの経験や、

『沈黙』があるからこそ「人間関係がうまくいく」体験を知らないという場合も多いので、

ご要望があれば、そのような学びも一緒に体験できるようにやっていきます。

 

距離が縮まるたびに、慣れない不安や怖さは出てくるもの

人間関係は、距離が縮まるほど、お互いの心のやわらかい場所を見せることになります。

「顔見知り」から「友だち」になれば、よりプライベートなことも話すでしょう。

「友だち」から「恋人」へ、「恋人」から「夫婦」になれば、お互いの人生にとって大きな決断を話し合うこともあるでしょう。

 

そしてその距離が縮まるたび、

お互いのデリケートな部分を見せるたび、

多かれ少なかれ、慣れない不安や怖さを感じることもあるかと思います。

 

ただ、その不安や怖さをうまく抱え、少しずつ乗り越えていくプロセスこそが、

「相手と仲良くなっていく」ことだと、私は思っています。

 

「この人と仲良くなりたいな」と思える相手と出会ったときは、

少しずつでいいので、距離を縮める不安にも挑戦してもらえると嬉しいです。

 

少しでも参考になれば幸いです。

 

今日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

 

この記事を書いた人

玉川 華世
玉川 華世心理カウンセラー
恋愛、友達関係を中心に、人間関係をテーマにしたカウンセリングを行う。
セッションの時間外、日常での中の取り組みを重視し、本人の基礎力をコツコツあげるスタイルに定評がある。