こんにちは。
心理カウンセラーの玉川です。

 

WooRisさんで、子どもがいじめっ子になる可能性の高いコミュニケーションについて、お答えしました。

ママ片付けちゃダメ!「いじめっ子」に育ってしまう親のNG教育3つ

2019/1/21追記:WooRisさんがサイトを閉じてしまったので、取材時のコメントを全文載せますね。

 

いじめ問題の根っこの一つに「相手との境界線が守れているか」があります。

私たち人間には、自分だけのテリトリー(陣地や縄張り)というものがあります。
それには、自分の部屋やカバンなどの物理的なものや、気持ちや考えなどの精神的なものが含まれます。

自分と他人のテリトリーの間には、境界線があります。

お互いのテリトリーは、基本的に本人のものである。
お互いにそこを奪わない、奪われない。
境界線を勝手に超えたり、超えられたりしない。

この前提があるからこそ、私たちは、普段の生活の中で、安心して暮らすことができます。

いじめには、相手との境界線を超え、相手のテリトリーに侵入する側面があります。

そして子どもは、相手との境界線の守り方を、親との関係の中で学びます。
例えば、次のようなコミュニケーションは、相手との境界線を超えてしまう結果を生んでしまうことがあります。

子どもの荷物を、親が主導で整理整頓する

「必要ならちゃんと片付けなさい」
何度そう伝えても、なかなか片付けをしない子どもの態度に、耐えきれず、ついつい親が片付けたり、整理整頓してしまうこと、あると思います。
しかしこれは、視点を変えると「子どものテリトリーにあるモノを、他人が好き勝手にしている」ようにも見えます。

整理整頓の大切さや快適さではなく「自分のテリトリーにあるモノを、他人が好き勝手にしてもいいんだ」と覚えてしまうと、「相手のカバンを勝手にあけて、相手の教科書をやぶいて捨てる」など、子ども自身が、他人との境界線を超えてしまう行動をとることがあります。

そういうときは、すべてを親がキッチリ整理整頓するのではなく『子ども本人の部屋や、子ども専用ラックなどの、子どもだけのテリトリーを作って、親はリビングなどの共有スペースに置きっ放しの子どもの荷物を、そこに移動させるだけにする』など、子どもの境界線を守りつつ、家族みんなが気持ちよく過ごせるようなアイディアを取り入れることをオススメしています。

 

子どもの失敗を、夫や妻、親戚、ママ友などに話す

まだまだ未熟で失敗が多い子どもたち。 子どもが失敗する姿を、微笑ましいと感じたり、その後始末でついついグチりたくなったり…いろいろな場面で、子どもの失敗を話したくなること、あると思います。
しかしこれは、子どもによっては「自分が知られたくないこと、秘密にしておきたいことを、他人が好き勝手に言いふらす」と感じることがあります。

そこから「自分の秘密(情報)を、他人が好き勝手にばらまいてもいいんだ」と学ぶと「相手の個人情報を、インターネットの掲示板で、見た人が誤解しやすいように投稿する」などの行為に抵抗を感じにくくなります。

子どもにも、羞恥心や恥の感覚があります。 小さくて未熟だからこそ、自分の失敗は秘密にしてほしい、誰にもバレたくないと感じることがあります。
もし、子どもの失敗について「どうしても誰かに話したい!」「重要なことだから夫に伝えなくちゃいけない」と感じたときは、子ども本人の立場・体面を、しっかり守った上で、話すようにしてみてください。 特に男の子の失敗については「武士の情け」をかけるつもりで接するのがオススメです。

 

子どもが傷ついたときに、放っておく

境界線を守ることは大切ですし、子どもに自立を促すことも親として当然の務めです。
とはいえ、まだまだ子どもですから、ツラいときや、傷ついたときに、親の助けを必要としたり、親に頼りたくなる場面もあります。
そういう助けを求めているときに「自分でなんとかしなさい」と過度に放っておくと、子どもは「どれだけツラくても、自分一人の力でがんばらないといけないんだ」と学ぶことがあります。(境界線を守りすぎてしまうんですね)

すると、クラスでいじめが起こっても「自分は関係ない。あの子が一人でがんばるべき問題だ」と、クラスメイトの痛みに鈍感で、傍観者という立場になることがあります。(傍観者がいると、いじめはエスカレートしやすくなります)

一人でがんばるのはもちろん大切ですが、苦しすぎるときに一人でがんばろうとすると、孤独感や孤立の悲しみを生みます。
子どもがツラそうで、助けを必要としていそうなときは、まず境界線の外から「大丈夫?」と声をかけてみてください。
子ども本人が「大丈夫」と言うのであれば、それを尊重して、しばらくは外から見守りましょう。

もし「ツラい」や「痛い」など、助けを求める声があれば、「何かあったの?」と少しずつ、子どもの様子をみながら境界線を超えていってください。

 

 

 

 

子どもがいじめっ子になるかなんて、実際にはわからない。

親子の間で、お互いの境界線を尊重するコミュニケーションを練習していけば、子どもが、いじめっ子になる可能性を下げることもできるかもしれません。

でも。

子どもがいじめっ子になるかどうか。
それは、実際に子どもが大きくなってみなくては、わかりません。

子どもはよくも悪くも素直です。
幼いうちは、親からされたことを、深く考えず、マネをしたりします。

親との関係で、他人への尊重や信頼、優しさを学ぶことができれば、子どもはそれを、友達やクラスメイトにするようになります。

「子どもがいじめっ子にならないように、とにかく(私が)気をつけなければ!」

そうやって子どもの代わりに、親が肩に力をいれて頑張りすぎることは、子どもを信じていないことにもなります。
『子どもを信じていない』とは『子どもへの敬意を払いきれていない』ことと、ほぼイコールです。

もちろん、ときには「敬意払っている場合じゃない!」と、子どもを全力で止めなくてはいけないときもあります。

『一人の人間として敬意を払う』
『まだまだ未熟な子どもを保護する』

一見、矛盾するこの二つを、悩みながら取り入れていく。
その試行錯誤する姿こそが、境界線を尊重するコミュニケーションになりえると思っています。

よかったら参考にしてみてください。

 

 

今日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。