こんにちは。
心理カウンセラーの玉川です。

WooRisさんで、恐怖心をあおる教育が子どもに与える影響について、お答えしました。

ただのトラウマ!子どもの心を閉ざす「鬼が来るよ」のNG使用法

 

2019/9/24追記:WooRisさんがサイトを閉じてしまったので、取材時のコメントを全文載せています。

 

お腹が空いたら食べる、眠くなったら寝る、遊びたくなったら遊ぶ。
子どもって、純粋な好奇心と本能のかたまりですよね。

それは、とても素敵なことです。

でも一方で、好奇心と本能のままだけに行動してしまうと、友達に迷惑をかけたり、嫌われたりすることもあります。
ですので、親としては、時に、厳しい心で、子どもに「それをやってはいけません」と教えなければなりません。

しかし、やっぱり、かわいいわが子。
なかなか強い気持ちで、叱ることができないときもあります。
また、いくら言っても、子ども自身が言うことを聞かないときもあります。

そんなとき。
「~しないと鬼がでるよ」「~しないとお化けが出るわよ」のように、恐怖を与える形で、子どもに厳しいことを教えるやり方があります。

恐怖をあおるようなやり方には賛否両論ありますが、うまく使うと、健全な心の成長を促すことができます。

 

小さいうち、子どもは、白か黒か(100か0か)で、ものごとを考えます。
例えば、おいしいご飯をつくってくれる、やさしいお母さんと接すると、子どもは「お母さん=いつでもどこでも100%やさしい、真っ白な人」と認識します。

しかし、お母さんは、やさしいばかりではいられません。
子どもが言うことをきかない時は「やめなさい!」と、大きな声を出すこともあります。

すると、子どもは、毎日やさしくしてくれていることをぽんっと忘れて、「大声で怒鳴るお母さん=いつでもどこでも100%冷たい、真っ黒な人」と認識します。

同じお母さんでも、「やさしい(白い)」ときと「怒鳴る(黒い)」とき、両方があるということが認識しにくく、頻繁に「やさしい」面と、「怒鳴る」面に触れると、子どもは「本当のお母さんはどっちなんだろう?」と不安になりがちです。

そんな、極端にものごとを考えてしまう時期は、子どもを叱る「怖い顔で怒鳴る黒い役」を、お母さんやお父さんではなく、鬼やお化けなど、第三者にします。

「やさしい(白い)お母さんやお父さん」と「怒鳴る(黒い)鬼やお化け」を物理的に分けるのです。

すると子どもの中で「やさしい、頼りになる(白い)お母さんやお父さん」が、しっかりと育ちます。
それは、子どもの中で、親への無条件の信頼感となり、ここが育つと、白黒極端ではなく、グレーな状態(やさしいお母さんも、怒鳴るお母さんも、同じお母さんであること)を認識できるようになります。

白黒はっきりつけられないものを、そのまま認識できるようになるのは、健全な心の成長の一つです。

 

一方で、同じ恐怖をあおっているのですが、心の成長を促さないパターンもあります。

例えば、「鬼が出てきても、お母さんは助けないからね!」と、「怖い(黒い)鬼」と「助けてくれない(黒い)お母さん」みたいな状態。

このように、子どものそばに「やさしい(白い)役」がいない状態で、「怖い(黒い)役」ばかりにすると、子どもは、その恐怖を受け止めて消化しきれず、心の中が孤独や不安でいっぱいになります。

誰にも受け止めてもらえない、助けてもらえない孤独や不安は、子どもの心をむしばみます。

「いつなんとき、敵に襲われるかわからない」
「襲われたら、無力な自分には、何もできない」

そんな恐怖でいっぱいになった子どもは、少しでも自分の心を守ろうと、心をぎゅっと固くします。
ぎゅっと固められた心には、他人のやさしさや、思いやりなど、他者からの愛がなかなか届かず、心を成長させるための栄養が不足しがちです。

場合によっては、このままトラウマにもなります。

こういう状況では、心はちぢこまってしまい、ほとんど成長できません。
また、怖い気持ちに支配されてしまい、なぜ自分が怒られたのかなどを落ち着いて考えることもできなくなるので、同じ失敗を繰り返します。
(心の成長や学習に必要なのは、安心感と愛情です)

 

このように、恐怖をあおるような教育については、さまざまな面があります。

ただ、どんな教育でも大切なのは、「こうすれば、こうなるなずだ」と知識や理論を鵜呑みにするのではなく、子どもの様子・反応を見ながら、試していくことだと、私は思っています。

理論や知識は、あくまで一例です。

みんながやっている教育方法を、自分の子どもに試してみて、子どもが、どんな反応をしたのか。
喜んだのか、嫌がったのか、楽しそうなのか、つまらなそうなのか。

そこを丁寧にキャッチしながら、子どもにあわせて試行錯誤していくことが、一番大切だと、私は思っています。

 

 

096917

 

 

今日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。